「葛根湯」は、かぜの初期症状や肩こりなどに用いられる、古くて新しい体にやさしい漢方薬です。この「葛根湯」の歴史は古く、今から二千年程前の中国で編纂され、世界最古の処方医学書といわれる「傷寒論」にも記載されています。この「傷寒論」では、葛根湯について「太陽病(発熱して、頭が痛い状態)で、首すじから背中にかけて筋肉がこわばっている、皮膚は汗ばむことはない、冷たい風にあたると寒気がする。このような症状には葛根湯がよい」と記されています。
「葛根湯」は古来、煎じ薬としてかぜの初期や肩こりなどに用いられ、長年にわたる使用実績が証明するように、安全性が高く、効果がはっきりとしている上、体にやさしく、眠くなるなどの副作用がない漢方処方として親しまれてきました。今日では、この煎じ薬の良さを生かし本来のものに近い液剤タイプの「葛根湯」も登場し、幅広い年代層に手軽に服用できる漢方薬として知られています。
「葛根湯」は、下記の7つの生薬で構成されています。
「葛根湯」の特長としては、
かぜの初期には体の表面に風邪(ふうじゃ)がいすわりますが、「葛根湯」を服用することで体を温め発汗が促されることで、風邪を追い払ってくれます。