健康ひとくちメモ

「葛根湯」は古くて新しい漢方かぜ薬

「葛根湯」は、かぜの初期症状や肩こりなどに用いられる、古くて新しい体にやさしい漢方薬です。この「葛根湯」の歴史は古く、今から二千年程前の中国で編纂され、世界最古の処方医学書といわれる「傷寒論」にも記載されています。この「傷寒論」では、葛根湯について「太陽病(発熱して、頭が痛い状態)で、首すじから背中にかけて筋肉がこわばっている、皮膚は汗ばむことはない、冷たい風にあたると寒気がする。このような症状には葛根湯がよい」と記されています。
「葛根湯」は古来、煎じ薬としてかぜの初期や肩こりなどに用いられ、長年にわたる使用実績が証明するように、安全性が高く、効果がはっきりとしている上、体にやさしく、眠くなるなどの副作用がない漢方処方として親しまれてきました。今日では、この煎じ薬の良さを生かし本来のものに近い液剤タイプの「葛根湯」も登場し、幅広い年代層に手軽に服用できる漢方薬として知られています。

「葛根湯」は7つの生薬のハーモニー効果

「葛根湯」は、下記の7つの生薬で構成されています。

  • 葛根(カッコン)
  • 麻黄(マオウ)
  • 大棗(タイソウ)
  • 桂皮(ケイヒ)
  • 芍薬(シャクヤク)
  • 甘草(カンゾウ)
  • 生姜(ショウキョウ)

「葛根湯」の4つのポイント

「葛根湯」の特長としては、

  • 体を温める=発汗作用や利尿作用を高め、かぜの初期症状を改善する
  • 血行促進し代謝機能を高める=筋肉の老廃物を排除し、肩こり、首筋のこりを改善する
  • 体にやさしい=副作用の心配がなく安心して服用できる
  • 眠気成分が含まれていない=勤務中や車の運転前でも服用できる
などが挙げられます。

かぜかなぁと思ったら「葛根湯」

かぜの初期には体の表面に風邪(ふうじゃ)がいすわりますが、「葛根湯」を服用することで体を温め発汗が促されることで、風邪を追い払ってくれます。

かぜの初期には、体の表面に風邪(ふうじゃ)がいすわる。葛根湯の服用で骵が温まり、発汗が促され、風邪を追う。
「葛根湯」は、ゾクゾクと寒気がする(悪寒)、肩や首筋がこわばる、熱がある、頭痛がする、のどが痛い、鼻水がでるなど、かぜかなぁと思った時の服用が効果的です。

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