「疲労」は、「痛み」「発熱」とともに生体の3大アラームと言われ、生命と健康を維持する上で重要な信号の1つ。「疲労」を感じたら、無理をせず休息をとるなど、身体の内部警告を受け止めることが大切です。油断は大敵!疲労の蓄積が肉体を蝕んでいます。日頃からのケアで、こまめに「疲労」を解消していくことが大切です。
現代人はさまざまな理由によって身体も心も疲労しています。ちょっと働き過ぎたり、スポーツなどすれば誰しも疲れを感じたりしますが、健康な状態であれば栄養を充分に摂取し、入浴などのあとにぐっすり睡眠をとることで、翌日は元気な状態に回復します。
ところが、充分に休養しても疲れが抜けない、元気な状態に回復しない、あるいはたいした運動もしていないのにすぐに疲れる、疲れやすいなどといった慢性的に疲れを感じる状態になったら、注意が必要です。
一般的に「疲労」というものは、いつの間にか自然に消えていくものと考えがちですが、日々の疲れがその場、その場でキッチリと解消されない限り、その疲れは着実に体内に蓄積されてしまうのです。
この疲れが何年も積み重なると、疲れがなかなかとれない、いつもだるい-といった「蓄積疲労」の状態になってしまいます。「蓄積疲労」の状態になると、休養したり栄養を補給しても日々の疲れが解消できず、さらにこの状態を放置しておくと、自律神経失調症やうつ病になったり、体の衰弱が一段と進んで過労死に至ることもあります。
身体に「疲労」が蓄積されるにつれて、さまざまな症状があらわれてきますが、その間に身体が発するサインを安易に見過ごさないことが何より大切です。
疲労回復のビタミンとして知られるのがビタミンB1やビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12などのビタミンB群です。ビタミンB群は代謝ビタミンとも呼ばれ、炭水化物・脂質・タンパク質の代謝に関与し、人間が生きるためのエネルギーをつくるのに欠かせない栄養素です。このほか、タウリン(アミノエチルスルホン酸)やアスパラギン酸、アミノ酸、ローヤルゼリーなどの栄養素、ニンジン、ゴオウなど強壮生薬も疲労回復に効果的です。